水の中を飛び跳ねるように移動したり、ビックリするほど大量に発生したりするミジンコを見ていると、ストレスとは無縁の存在に見えてくるから不思議なものです。

しかしながら、実際にところは水温の変化や与えた餌による水質の変化で、さまざまな影響がでます。

ここでは、生息環境が与えるミジンコへの影響についてご紹介します。

水の温度で変わる心拍数・激減させる水質環境

体の大きさが0.5ミリ~2ミリとはいっても、ミジンコは立派に甲殻類の仲間です。

透明で弱々しく見えるかもしれませんが、エビやカニと同じく丈夫な殻で守られています。

しかしながら、周りの環境の変化には耐えがたく、心拍数が上がったりあるいは下がったりします。

くわえて、与えた餌の成分により個体数を激減させるほど、ミジンコはデリケートな存在です。

水温により起こる心拍数の変化

普段の状態でもミジンコの心拍数は、1分間に200回を超えます。

一般的に小さな生き物は心拍数が早いといわれますが、人の心拍数は1分間に60~70回が目安ですから、とても早いといえますね。

この心臓の動きはミジンコの殻が透明なため、顕微鏡を通してハッキリと見ることができ、温度による数の違いを知ることができます。

水温が与える変化としては、温度が下がると心拍数は減少し、温度が上がるにともない心拍数も上昇します。

水温低下はストレスの要素が多分に考えられますが、25℃~26℃程度までの水温上昇は心拍数が400回程にはなるものの、動きも活発になるため、特別な心配はいらないでしょう。

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餌による激減の恐れ

ミジンコを繁殖させるときに与える餌で、よく食べ水質も汚さない「ホウレン草パウダー」があります。

ホウレン草と思うかもしれませんが、学校や家でオタマジャクシを飼ったことがある方ならピンと来るのではないでしょうか。

緑色に水が染まるため、食べ具合や与える分量が分かりやす効果があります。

同じ緑の野菜で「大根の葉」があります。

パウダー状で本来は小鳥用の餌ですが、これはミジンコに与えてはいけません。

大根の辛み成分の影響で個体数が激減、場合によっては全滅することがあります。

グリーン系の餌でも、含まれる成分によって大きく結果がことなるものですね。

まとめ

ここまで、水の温度や餌の成分など、生息環境がミジンコに与える影響について紹介しました。

温度の変化で呼吸や心拍数に違いが起るのは、他の動物においても見られる現象ですね。

ストレスや環境の変化に体を順応させようという行動です。

飼育する目的がどのようなことであっても、大きな負荷を与えることなく過ごさせてあげたいですね。

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